編曲作業でJupiterの譜面と格闘していたら今更ながらホルストの作曲技法にうなってしまった。以下その話。
木星はミソラ音楽だ!と今更力説しても
「知ってるよ、だってこう始まるじゃない」
とツッコまれそうですが、これだけではない、ほとんどの主題が、ミソラでできているのです。
もちろん3音だけの関係ですから
ラドレと言ってレファソでもシレミでも良いのですが。順に見ていきましょう。
最初のテーマにもちゃんと忍ばせてある。
(〇印の音符)
はっきりした分かりやすい形で出てくるのは45小節目
次の主題など分かりやすい。
そしてもちろん、あの一世を風靡したメロディーもミソラで始まるのです。
つまり、短いテーマの音程関係からいろいろなメロディーを生み出すというホルスト得意のやり方なのですね。
吹奏楽出身の人は第一組曲でホルスト先生がこの技を使っているのをご存知でしょう。
ところで、
ミソラで始まる曲は日本には山ほどある。
他にも、「炭坑節」「ペチカ」、冒頭でないけどサッポロ一番「味噌ラーメン」(ミソラそのままではないか!!)など沢山あると思う。
ところが、
西洋の曲ではあまり思い当たるものがないような気がする。
私が思いつくのはグリーンスリーブス、つまり長調短調でなくドリア旋法の曲。
つまり、ミソラということは、ファがない>ヨナ抜きのメロディーということで、微妙にどこか日本人に馴染みやすい何かがあって、ヒットしやすい要因のひとつであったのではなかろうか?(もっともジュピターメロディーには「ナ」はあるけどね)
と、ここまで書いて念のために検索したら、最近の曲は、洋楽・邦楽を問わず結構ミソラ音楽があるらしい。(ヒマな人は検索してね)
なんのこっちゃ。